全方向移動自動車は、アッカーマン・ステアリングを備えている従来の自動車や、Eveとその他の移動ロボットで使用しているような2輪に独立したモーターを使って差動駆動したものに対して、顕著な利点を備えています。全方向駆動により、前進/後退だけではなく、左進/右進と回転が可能になるため、工場のように狭い環境で操作しなければならないときに特に役立ちます。
全方向移動車ロボットのOmni-1と Omni-2では、EyeBot コントローラーが4つの独立した車輪を駆動しています。これらのロボットには、車輪表面で自由に回転できるローラーを複数取り付けた"Mecanum"車輪が使われています。どちらのロボットもあらゆる方向に移動できます。すなわち、前進/後退、横進、斜め方向、回転などが可能です。2つの駆動回路を増やすために、追加モジュールをEyeBotコントローラーに取り付けて使用しています。詳細については書籍"Embedded Robotics"を参照してください。
Omni-1では、ローラーの両側をリムで固定するように設計された従来のMecanum車輪を使っています。これは、滑らかでない面上を移動するときに、リムがその面に接触するという欠点をもっています。
Omni-2では、ローラーを中央で固定するように設計された新しいMecanum車輪を使っています。これによって一般的な面上を移動できるようになっています。各車輪には独立したサスペンションシステムが取り付けられています。
Omni-2
TPU 0 右前輪モーターの回転速度 TPU 1 左前輪モーターの回転速度 TPU 2-3 左前車軸のエンコーダー TPU 4-5 右前車軸のエンコーダー TPU 6 右後輪モーターの回転速度 TPU 7 左後輪モーターの回転速度 TPU 8-9 右後車軸のエンコーダー TPU 10-11 左後車軸のエンコーダー --------- DO 0,1 左前輪モーターの回転方向 DO 2,3 右前輪モーターの回転方向 DO -,5 右後輪モーターの回転方向 DO 6,- 左後輪モーターの回転方向