アンドロイドや人型ロボットは、"ロボット"という言葉から多くの人が連想するタイプのロボットです。多かれ少なかれ人体構造に似ていて2足歩行をします。6足ロボットとは異なり、歩行ロボットは歩行時にバランスを保たなければなりません。それが主タスクになり、重量分布と足以外の部分に関連した足サイズに依存しています。詳細については書籍"Embedded Robotics"を参照してください。
EyeBotコントローラーの周りには機械部品やセンサー用電子部品などが個別に取付けられています。全長は約50cmで、姿勢制御やバランス用の様々なセンサーが使用されています。
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| アンディー・ドロイド1 | アンディー・ドロイド2 |
アンディー・ドロイドというロボットはジョーカー・ロボティクスによって設計されたものですが、ロボットの主方位センサー用に改良を施し、ひずみゲージを貼った3本足指を両足に取付けました。これにより、アンディー1はそれぞれの足に作用する圧力中心を検出できます。すなわち、バランスをとるために回転力を抑制できる"モーメントが作用しない点(ZMP)"を検出できることになります。アンディー2にはほとんど同じ脚が取付けられていますが、アンディー1の従来のアナログサーボの代わりに、新しいデジタルサーボが使用されています。 このデジタルサーボはシリアル・インターフェースを介してフィードバックが行われ、アクチュエーターとセンサーの両方の機能を兼ねています。
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| ロック・ステディ |
ロック・ステディを使って、最初に開発したロボットであるジョニーやジャック(以下を参照)とは全く異なる取り組みを試みました。このロボットでは最少数のモーターを使用しています。すなわち、各足にモーターを1個ずつ、おもりで横方向のバランスをとるためにモーターを1個取付けてあります。洗練された機械構造によって、各脚のモーターの回転運動が関節で接続された脚の運動に変換されます。このロボットでは、サーボモーターの代わりにエンコーダー付精密DCモーターを使用しました。2軸傾斜計をロボットの方位センサーとして利用しています。また、各モータには増分式エンコーダーと外部ゼロ点検出用光学式スイッチが1個ずつ取付けられています。
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| ジョニー・ウォーカー | ジャック・ダニエルズ |
ジョニーとジャックは、最初に設計した2種類の人型ロボットで、比較的安いサーボモーターをアクチュエータとして使用し、様々な異なるセンサーをテストしたものです。これらのロボットにおける大きな問題点は、機構部品や電子部品、モーター、バッテリーの全重量と、サーボモーターにより供給される予想以上に限られたトルクです。どちらの歩行ロボットも片足でバランスをとることが難しく、適切な歩行を行うことは困難です。
その他の大きな問題点は、動作の再現性です。ロボットの金属フレーム構造は非常に剛性が低く、ふらつきます。また、安価なサーボモーターには無視できない遊びがあり、正確に反復動作を行うことができません。さらに、サーボモーターの性能は経年的に著しく低下します。
O (頭部カメラ)
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左腕 ----+---+---- 右腕 (2号機のみ)
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胴傾斜 \_/
左股回旋 +---+ 右股回旋
左股屈曲 | | 右股屈曲
左膝 + + 右膝
| |
左足首 + + 右足首(1号機のみ, 2号機はバネ)
* * (足)
ジョニー・ウォーカー(Johnny Walker)
TPU 0 右股回旋
TPU 1 右股屈曲
TPU 2 右膝
TPU 3 右足首
TPU 4 胴傾斜
TPU 11 左足首
TPU 12 左膝
TPU 13 左股屈曲
TPU 14 左股回旋
TPU 15 音声出力
その他のチャンネルは未使用
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ジャック・ダニエルズ(Jack Daniels)
TPU 0 右股回旋
TPU 1 右股屈曲
TPU 2 右膝
TPU 4 胴傾斜
TPU 8 右腕
TPU 10 左腕
TPU 12 左膝
TPU 13 左股屈曲
TPU 9 左股回旋
TPU 15 音声出力t
その他のチャンネルは未使用
RoBIOSのサーボ位置指令には1バイト値(0..255)を使用。
規定は以下の通り:
| 値 | 操作 |
| 128 | サーボの中間位置 ロボットは直立 [腕は下向き] |
| 0〜127 | 脚を胴体の後方に移動 胴体を左に傾斜 股関節を反時計回りに回旋 |
| 129〜255 | 脚を胴体の前方に移動 胴体を右に傾斜 股関節を時計回りに回旋 |